出雲国風土記

 西暦713年(今から約1,300年前)の奈良時代に、時の政府は全国に地方の地名の由来、特産物、古老の伝承などを調査し、報告するように命じました。当時は全国60余りの国すべてについて風土記が作られたはずですが、現在まで残っているのは「出雲(いずも)国風土記」のほか、「常陸(ひたち)国風土記」(茨城県)、「播磨(はりま)国風土記」(兵庫県)、「肥前(ひぜん)国風土記」(佐賀県、長崎県)、「豊後(ぶんご)国風土記」(大分県)の5つだけです。

 これらの「風土記」は、1,300年もの長い間に、大半のものが部分的に散脱しており、すべてが完全に残っているのは「出雲国風土記」だけです。「出雲国風土記」には当時の出雲がどのような姿をしていたかが克明に記されていますので、奈良時代の出雲地方の様子を知ることができます。

 

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